ちょっと小話

 

最近、夏はものすごく暑くて、冬はひたすら寒いんだけど、この気候に合わせて住宅メーカーとか建材メーカーが断熱・省エネに方針を転換してきてるのはなんとなく肌で感じてると思うんだけど、なんでそこが重要なのかが、何か根本的に分かりにくいので説明しとくね。

 

夏場 → 冷房 7月中旬~9月(主に電気エネルギー)

冬場 → 暖房 11月~3月中旬(電気・石油・ガスエネルギー)

冷房・暖房にかかるエネルギーの金額や効率の差はゼロ

 ↓

この条件で、夏場と冬場、室内と屋外の温度差を考えてみると、

   冷房  暖房
①使用期間    2.5か月

 4.5か月

②屋外の温度  平均31℃

  平均10℃

③室内の快適温度  28℃

 22℃ 

④内外の温度差(②と③の差)  3℃

 12℃ 

⑤使用期間×温度差(①×④)  合計7℃

 合計54℃ 

エネルギーの使用効率がすべて同じとすると、冬場の方がエネルギーの消費が激しいのが一目瞭然。(仮に夏場の屋外温度を33度に設定しても合計12.5℃)

 

断熱を重視するのは、冬場の家屋内の熱エネルギーを外に逃がさないための対策だって言うのがよくわかってきたけど、上の試算はあくまで福岡の場合。もっと北の土地に行けばこれよりも差が開いてくるから、余計に断熱が重要。

 

夏場のエネルギー効率も断熱で向上したらベストなんだけど、夏場はエネルギー効率よりも、エネルギーを使わない、つまり電気を使用しないで過ごせる家がベストっていうのが今の考え。どういうことかというと、

・屋根の素材や塗料自体が遮熱性能有

 →熱を反射するので家自体が熱くなりにくい

・窓の外に日陰を作るような庇(ひさし)

 →屋外に日陰を作ることで家の中に入る空気を冷やす効果あり

・空気の通り道ができるような窓の形状や間取り

 →窓を開けるだけで自然の風が家全体に入るようにすれば体感温度減

これだけで夏場はかなりエネルギー消費が抑えられるよ。

びっくりね。